最後のピース

最近は年初に立てたいくつかの目標の現時点の進み具合を振り返っていました。その中でも自分にとって最も重要なこと、「2017年に必ず実現したい」と強く思っていることがあります。

 

それは、自分の象徴となる作品を制作すること。

 

 

僕はどんな撮影のときでも、心がけていることがあります。それは、記録としての写真だけではなく、ご依頼を下さった方、そして写真を観てくださる方の記憶の奥深くに残り続けるような、そんな"作品"としての写真を撮るということです。

 

今、僕のHPには1,000枚以上の写真を掲載させていただいています。振り返ればかなりの枚数にはなりましたが、その数字自体には意味を感じていません。達成したい枚数目標もありません。僕にとってはどの一枚もかけがえのない作品であり、写って下さった一人一人の方に想い入れがあるからです。そして「この先も一枚一枚にこだわって撮り続けられたらな」と思いながら活動を続けてきました。

 

しかし、自分がこれから更に加速度的に成長していくためには、見過ごせない大きな課題がありました。

 

それは、自分のiconと言える作品は、まだ一枚もないということ。

 

第一線で活躍する表現者には、その方の世界観を象徴する代表作と言えるものが必ず存在します。写真に限らず、あらゆる創作の分野で言えることでしょう。そして"代表作"というのは、制作者本人による自己評価ではなく、その作品に触れた人々の間で自然と"代表作"として語られ、認知されていくもの。

 

そうしたフォトグラファーとしての自分を象徴する作品は、まだ一枚もありません。今HPに掲載させていただいている作品は、どの一枚も僕にとってとても愛おしい作品達です。しかし、それらとはまた違う、別の次元の作品が必要なのだということ。うまく書けないのですが、完全な、そして純粋なオリジナルブランドはまだ無い、そんな状態です。

 

昨年はこうした課題を強く感じていたため、自分を象徴する作品を制作することを今年の最大の目標として掲げたのが、昨年末のことでした。

 

 

「自分の世界観を象徴する作品。それはそもそもどんなものなのだろうか。」

 

年初に目標を立てて以来、そんなことをずっと考えていました。

 

写真を始めたきっかけ、写真で実現したいこと、自分が大切にしていること、自分の原点、想い、精神性、そして未来。

 

色々なことをあれこれ考えて、やっと制作コンセプトが具体的になってきました。どんな場所で、どんな作品を撮るのか。その方向性も定まってきました。

 

 

しかし、決定的に重要な要素であり、僕の写真の生命線がまだ欠けています。

 

それはモデルさん。僕の写真の世界観とシンクロしてくださるモデルさんの存在です。

 

もう既に僕の中では「ぜひ撮らせてほしい」という方がいます。唯一無二の世界観を持った方です。「時期がきたらぜひ相談させてください」とちらっとだけお伝えしたことはあるのですが、しっかりした形でのお願いはまだできていません。

 

そんな最後のピースとも言えるモデルさんの承諾を無事にいただくことができたら、あとは手を動かすのみ。

 

 

うまく事が進めば、撮影は今年の下半期を予定しています。

もうあとしばらく先のこととなりますが、先を見据えつつ、一日一日を大切にしていきたいと思います。

あるダンサーさんとの撮影(後編)

前回の続きです。

 

▼前回のエントリー

あるダンサーさんとの撮影(前編)

 

 

素敵な踊りと多彩な表情で、見る人を魅了するダンスアーティストMさん。そんなMさんから、光栄にもプロフィール写真のお話をいただきました。写真はあるダンスコンペに提出するためのものとのこと。

 

そんな中で一つ課題が...

ダンサーさんのプロフィール写真って、どういうものがいいんだろうか… 

 

もちろん、ネットで検索すれば星の数ほどの写真を見ることができます。しかし、検索して見ることのできる写真というのは、裏を返せば、画一的でありきたりなものとも言える。(表示される写真が良くないというわけでは決して無く、検索エンジンがマジョリティを抽出する仕組みだという意味で)

 

そこで僕はMさんが出演された公演のDVD(以前いただいていた)を改めて見返してみることに。ダンサーさんならではの身体の魅せ方や、ダンサーさんらしさが良く現れている身体の部位を自分なりの視点で見つけることができれば、それを撮影に活かせるのではないか。そう考えたためです。

 

再生、一時停止、戻し。再生、一時停止、戻し。

 

様々な演目の、様々なシーンをチェックしていくうちに、だんだんと自分なりの仮説ができてきました。「きっと、これとこれ、こことここ...かな?」と(具体的なことは企業秘密です笑)。

 

もちろん、僕はダンスのことは分からないので、当たりをつけたポイントが間違っている可能性も低くはなかったと思います。ダンサーさんに直接聞いてみることもできました。

 

しかし、最終的には写真という形に収めることが目的である以上、ここはカメラマンとしての自分の視点を信じたほうがよいのでは?と思い、自分なりのいくつかの答えをもってして撮影に臨むことにしました。

 

 

そして迎えた撮影。

 

流石はMさん。

 

どんな姿勢も、どんなポーズも、どんな表情も、とても素敵にそして繊細に表現されていました。

 

ダンスアートという道を日々追求しているMさん。そんなMさんが身にまとうアーティストとしての凛とした雰囲気が、1枚1枚の写真に吹き込まれていくようでした。

 

 

* 

 

 

後日、無事に写真のお渡しも終え、ひとりモニターで1枚1枚の写真を見返しながら今回の撮影を振り返っていました。

 

素敵に写っているMさんの肖像。

 

プロフィール写真の撮影というのは、イベント事の撮影とは少し異なり、撮り手と被写体で一緒に作品作りをするという側面があります。追求しているものは全く異なりますが、今回、素敵なアーティストMさんと共に作品作りをさせていただいたことが、とても楽しくそして光栄でした。

  

感謝の気持ちを込めて。

 

 

あるダンサーさんとの撮影(前編)

雨の毎日が続いていた先月のこと。ある日、とても光栄な撮影のご相談をいただきました。

 

お話をくださったのは、あるダンサーさん(以下Mさん)。プロフィール写真のご相談でした。

 

僕はダンスについては全くの素人です。踊れませんし、観た経験も乏しい。ですがこれまで何度か、Mさんが所属する団体さんの公演をお撮りする機会をいただいていたため、Mさんのパフォーマンスも何度か拝見させていただいてました。

 

ダンスのことを知らない僕がダンスについて書くのはとてもおこがましいと思うのですが、そこはどうか目をつむっていただいて、今日は記事を書いていきたいと思います。

 

 

さて、みなさんはダンスというと、観て楽しむ側としてはどんなイメージをされますか?ジャンルは多岐に渡りますが、優雅に流れるような動きや、あるいはキレのあるダイナミックな動き、集団での一糸乱れぬ迫力ある演舞などなど、身体的な動き、つまり振り付けにその魅力を主に感じることが多いのではないでしょうか。僕もそう感じていました。

 

しかし、以前はじめて間近でMさんのパフォーマンスを見たとき、僕はあることに衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。

 

 

 

 

それはある公演のまだリハーサルの日。僕も撮影係としてご一緒させていただいてました。照明も本番用ではなく素明かり。そしてプログラムの中には、Mさん扮する少女が次第に獣に変化していくという演目が。

 

これが凄かった!

 

何が凄かったのかというと、それは表情表現。

 

可愛らしくあどけない少女の顔に、次第に不安定な負の感情が混ざり込んでいき、最後にはギラつく獣の顔に。徐々に徐々に、しかし刻一刻と変わっていく顔つきと、交錯する様々な喜怒哀楽を、鮮やかに表現されていました。文章ではその凄さをうまく伝えられませんが、睫毛や眉毛の一本一本の先端にまで神経が通っているかのような、そんなことを感じさせるほどの、多彩で繊細な表情表現の数々でした。

 

「す、すごいな...」と、驚き、圧倒され、そして感動しながらシャッターを切っていたのを今でも良く覚えています。これほどまでに豊かな表情の変化を今まで見たことが無かったので、Mさんのパフォーマンスを目の当たりにして以来、表情による表現というものの認識が僕の中で大きく変わりました。(表情についてばかり書いてしまいましたが、もちろん全身を使っての表現もとても素敵で格好良く、ファインダー越しに見入っていました。)

 

Mさんの表情の表現に僕がとても感動したのは、僕が人をお撮りするカメラマンだからという背景も、もしかしたらあるのかもしれません。また、ダンサーさんにとってはやはり、表情の表現よりも全身を使った表現に一番注目してほしいという想いがきっと強いと思います。そしてダンサーさん達の本当の凄さやダンスに掛ける想いというのは、素人の僕には想像できない域にあるのだという、どこか後ろめたさのような気持ちもあります。

 

しかしこの日僕が自分なりの感受性で心を動かされたのも事実。なので、これらのことを心に留めた上で、このリハーサルの日以降、僕は密かにMさんのパフォーマンスのファンになってしまいました。 

 

 

 

 

こうした経緯が(僕の中で)あり、多彩な表情を表現するMさんから、プロフィール写真のお話しをいただいたことが、カメラマンとしてとても嬉しく、そしてとても光栄でした。

 

 

しかしここで一つ課題が…

 

ダンサーさんのプロフィール写真って、果たしてどういうのがいいんだろうか…?

 

 

ーー続く

 

 

今夜はカメラをしまって

こんばんは。カメラマンの広瀬康一です。

カメラマンである僕は、来る日も来る日も視覚的な表現にあれこれ思いをめぐらせています。すると不思議なもので、「たまには文章も書きたいな」という気持ちに駆られます。

写真と出会う前、20代の頃の僕は、本を読むのが大好きでした。言葉で表現する仕事をしてみたいと考えていた時期もありました。写真と出会ってからはすっかり表現方法が変わってしまいましたが、文字で何かを表現することにも、まだまだ変わらず愛着があるようです。

ということで、今夜はカメラをしまって、ブログを始めることにしました。日々の活動のオフレポートなどを、ゆるく綴っていけたらと思います。ふと思い出したときにでもふらっと立ち寄っていただけたら、とても嬉しいです。

それにしてもやっぱり広告がめっちゃ表示される。。有料プランにしようかな。。