半歩でも、引き返しても、別の道を探しても

先日、ある女性(以下Kさん)から相談を受けました。

 

なかなか自分に自信を持てずにいて、でもそんな自分を少しでも変えたくて、挑戦してみたいと思っていることがあるとのこと。でも、どうしても一歩が踏み出せず、失敗してさらに自信を失ってしまうのが怖い。そう悩みを打ち明けてくれました。

 

こうした悩みを抱えている人は、決して少なくないでしょう。そしてこれは僕の個人的な肌感ですが、残念ながら日本人はチャレンジをする人に対してとても冷たい。チャレンジする人を褒めない。むしろ貶すことすらある。(僕の本当に初期の頃の活動を支えてくださったのは、多くが外国の方達でした)

 

「いい歳して夢を見ちゃってる」、「現実が見えていない」、「早く身を固めたら?」。僕自身も、こうした言葉をかけられることに苦しめられた時期がありました。写真を頑張ってみようと思うんだと人に言えなかった時期でもあります。もちろん今は気になりません。でも人によっては、周囲からの冷たい反応に晒され、始めの一歩が踏み出せずに悩んでいる人も少なくないでしょう。何かに挑戦しようとしている人の心を挫く冷たい言葉達。そうした言葉を投げつけるのはとても罪深いことだと僕は思います。

 

悩みを打ち明けてくれたKさんも、周りからの反応が冷たくて、もう誰にも相談できずにいたとのこと。何かに挑戦したいという気持ちが芽生えたことはとても尊いこと。それが周囲からの冷たい反応で潰されてしまうのは悲しすぎます。


思いつめた様子のKさん。僕は慎重に慎重に一つ一つ言葉を選びました。

 

「…一歩を踏み出すのが怖いなら、例えば半歩だけ踏み出してみるのはどう?もし半歩だけ踏み出してみて、「もっとやってみようかな」と思えたら今度こそ一歩を踏み出せばいい。もしも「やっぱり難しいな」と感じたら、今いる場所に引き返したっていい。別の道を探したっていい。諦めることは全然恥ずかしいことじゃないよ。むしろ胸を張っていいことだと思う。どうかな?」

 

Kさん、よほど一人で抱え込んでいたのか、涙をにじませながら僕の言葉を聞いてくれていました。

 

 


何かに挑戦してみたい。でも周囲の反応が怖くて一歩を踏み出せない。そうした人にもし出会ったとしたら、僕は「いいね」って言ってあげたい。背中を押してあげたい。SNSでまるでbotのように機械的に押される「いいね」とは違う、相手の人生を応援してあげられるような、そんな言葉をかけてあげたい。どんなにささやかな挑戦であったとしても。僕自身も、そうした言葉に幾度となく助けられたから。そして何かに挑戦することの尊さとつきまとう葛藤を苦しいくらいに分かるから。そんなふうに思います。

 

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